「世界システム論講義」川北稔

本書は世界システム論の立場から近代史を概観した本です。学術的でありながら平易でわかりやすい文体が特徴的で、歴史の再入門にも適した良書といえます。
上田岳弘

「私の恋人」「塔と重力」上田岳弘

感想 「私の恋人」「塔と重力」は、いずれも他者との交流がメインテーマ(の一つ)になっています。「太陽・惑星」にはじまる近景(・中景)と遠景を自在に行き来する著者の手法はここでも用いられており、身近なテーマが人類史的なテーマと接合され、スケー...
上田岳弘

「太陽・惑星」上田岳弘

「太陽」 本編は色々な文学、作品を連想させる。太陽の眩しさに苦しむ通り魔はまるでカミュの異邦人だし、パラメータや因子の自由変更が可能になり、記述の束が無意味になった時に、なお特定の人間を指し示すことができるか、については、分析哲学の思考実験...

「流動的」で「多声的(ポリフォニック)」な中世写本の世界:ハイデ「写本の文化誌」

本書の概観 本書は、中世の本の制作過程をしるした一章と、パトロンによる注文製作をしるした二章、読者による受容を中心にみた三章、中世における作者概念や、中世写本の概観的考察を行った四章からなります。
印刷

社会の需要とテクノロジーの変化:マーク・カーランスキー「紙の世界史」

概要 本書は「紙」の歴史をふりかえるとともに、テクノロジーの一貫した歴史を描きだした本です。いうまでもないですが、紙は人間の思考を記録することができるテクノロジーであり、2000年前から現在にいたるまで、文明に非常におおきな影響をあたえて...

田山花袋「東京の三十年」 「その時分」より 花袋がみた明治初期の東京

以下の記事の補遺です。 田山花袋の誕生から、「蒲団」執筆の頃までの略述 - 日々の読書 「私も苦しい道を歩きたいと思った」田山花袋「蒲団」 - 日々の読書 「あたかも静かな深い利根の河口のおもむきにたとへたい」田山花袋「百夜」感想 -...

「あたかも静かな深い利根の河口のおもむきにたとへたい」田山花袋「百夜」感想

「百夜」について 田山花袋の晩年の小説です。著者の著作権保護期間は満了していますが、青空文庫には掲載されていないので、お読みになる場合は、「定本花袋全集」等の書籍を参照ください。  作家別作品リスト:田山 花袋

「私も苦しい道を歩きたいと思った」田山花袋「蒲団」

 著作について 1907年発表。著作権保護期間が満了しているため、青空文庫でも読むことができます。 図書カード:蒲団

塔と執着 上田岳弘「ニムロッド」感想

2019年1月、第160回芥川賞受賞作。「1r1分34秒」と同時受賞。タイトルは「ピープル・イン・ザ・ボックス」の曲名に由来する。

田山花袋の誕生から、「蒲団」執筆の頃までの略述

花袋の誕生~文学を志すまで